Challenge YAHAGI Project

プロジェクト #1
鈴鹿8耐レース
マシン用タンク製作
ストーリー

その1

2022年12月
それは、1本の電話がきっかけだった

国内で開催されるバイクレースで、一番注目を浴びる「鈴鹿8時間耐久ロードレース」、略して「鈴鹿8耐」。

そのレースに私たち矢作産業が関わることになった。
それは思いもよらない出来事からだった。

すべての始まりは、私たち矢作産業の長谷川(現取締役)が、高校・大学の同級生でもある、株式会社三陽の代表、磯貝氏と再会したこと。
磯貝氏が、大学時代からバイクが好きだった長谷川を「全日本ロードレース鈴鹿ラウンド」に誘ってくれたのだ。
長谷川と磯貝氏との再会が、以後の矢作産業に大きく影響を与えていく。

鈴鹿ラウンド当日、磯貝氏が紹介してくれたのが、磯貝氏の株式会社三陽がHDP(Heat Dominator Paint)で以前より関わっていた、Taira Promote Racingの監督兼ライダー、鈴木孝志選手だった。

Taira Promote Racingは、平均年齢23歳の若いチームだ。運営しているのは、三重県鈴鹿市にある株式会社TPFS(Taira Promote Field Service)。

後日、紹介してくれた鈴木選手経由で、「矢作産業さん、Taira Promote Racing は来年の8耐に挑戦することになりました。耐久レース用のガソリンタンクが必要なので、製作をお願いできませんか?」と問い合わせをいただいた。
それが2022年の12月、年末も差し迫った時期のことだ。

早速、鈴木孝志選手がタンクのサンプルをもって、工場見学のために来社。
職人たちはタンクのサンプルを見て「矢作産業は溶接も得意なので、これならできると思う」と言った。そして「問題なく出来る。やりましょう」と即決。
この時は簡単に考えていた。簡単にできると思っていた…。

こうして、オリジナル8耐レース用耐久タンクの開発を始めることとなった。

縁というのは不思議なものである。
そして、チャンスはどこに隠れているのかわからない。

この先に広がるのは、どんな景色だろう。
矢作産業の新しい挑戦は、ここからスタートした。

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